レッドウィング・シューカンパニー 今月のTOPICS / RWJ代表 小林由生インタビュー日本語訳
レッドウィング・シューカンパニーの今月のTOPICSにジャパン代表である小林由生が採用され、インタビューが掲載されました。
サスティナビリティなどの観点から小林が描く今後のレッドウィングについて語らせて頂いた英語原文の日本語訳になりますので、ぜひご覧ください。
レッドウィング・ジャパンの舞台裏にいる女性
私は言語、文化が交わる場所にいることがほとんどです。日本とアメリカの両方で生活し、そこで働いた経験から、人と文化を繋ぐ架け橋になれることに感謝しています。お互いのアイデアや価値観、そして経験を共有することで、世界にポジティブな変化をもたらすことができると信じています。
レッドウィングとの出会いにより、私の信念はより強くなりました。そして、より積極的な変化をもたらすために、それに相応しい人々と一緒に働くことが出来ている現状に感謝しています。私はレッドウィング・ジャパンの女性初の代表になれたことを光栄に思います。また、私は一児の母です。これは日本のリーダーの中では珍しいかもしれません。日本の母親や女性では珍しい境遇だと思いますが、私は自分が単なる女性リーダーではないと信じています。
私が情熱を注いでいるのは、私たちが築いているレガシー(遺産)、聖なるものとして維持しているサステナブル(持続可能)な活動、そして共感と思いやりをもってチームを導くことです。私の使命は人々に良い変化をもたらすことであり、自分のストーリーを共有することでそれを実現していきたいと考えています。
【アイデアと文化の交流】
日本ではレッドウィング・ブーツは1970年代からお客様に愛されているアメリカの伝統あるブランドです。ロングセラーのトップスタイルは、アイコニックな#8875 Oro-Russet LeatherのClassic Mocです。私たちは現在6つの直営店舗を運営していますが、そのうちの3店舗は2020年からのコロナ禍の厳しい情勢の中、新宿Flags、大阪LUCUA、渋谷PARCOにそれぞれオープンしています。レッドウィング・ジャパンのカントリーマネージャーとして、私はブランドの成長に尽力し現状打破し続ける強いパッションを持つ、素晴らしいチームを率いることができて光栄です。
私とレッドウィング・シューズとの旅は、これよりももっと前に始まりました。2006年、私はレッドウィング・シューカンパニーに入社し、最初の1ヶ月でミネソタ州レッドウィングシティにある本社に赴きました。15年前、当時今ほど英語が話せなかった私は、アメリカでどのように受け入れられるか心配でした。しかし、すぐに何も恐れることはないと分かりました。誰もが歓迎してくれて、親しみやすく、まるで ファミリー の一員になったかのようでした。また、ブランドや製品の背景にある伝統、そして正しいことをするためのアイデアに対する情熱をアメリカのスタッフから強く感じ、レッドウィング・シューズは自分にぴったりの会社だと確信しました。
その後、私はカスタマーサービスから品質保証責任者へとステップアップし、現在のポジションに就いています。その過程で、私は自分なりのリーダーシップスタイルを確立していきました。それは共感的でありながら分析的であり、情熱的でありながらも冷静であり、思いやりがありながらも強いというものです。レッドウィング・シューズと同様に、私も自分のスタイルを進化させています。さまざまな人と協力し、新しいアイデアを受け入れることで、私たちは共に適応し成長していくのです。
【古いものに新しい命を吹き込む】
レッドウィング・ジャパンの成長には、日本独自のアイディアを採用しながらも、アメリカ本社からのヒントを得ることが必要不可欠です。アメリカの工場を訪問したり、ブーツの製作者と話をする中で、私はレッドウィング・シューズの伝統と長い間受け継がれてきた文化に深く感謝しています。
レッドウィング・シューズは、私自身が情熱を持って取り組んでいるサステナビリティ(持続可能性)に根ざしたブランドです。私たちのクラフトマンシップへの取り組みは、素材を無駄にしないことです。1905年の創業以来、私たちは生産方法と靴作りの技術を守り続けています。私たちの製品は最高品質であり、生涯にわたって着用し、修理できるように作られています。
【ファストファッションやトレンドの変化が激しい世界でも、時代を超えて愛される私たちのブーツ】
日本ではこのメッセージを広めて、私たちのサステナビリティの価値を共有するコミュニティを育てています。私にとってサステナビリティとは、古いものに新しい命を与えることです。耐久性があり、修理して元の品質に戻すことができるものは一生、あるいはそれ以上の寿命を持つことができます。アパレルや靴など自らが身に着ける商品を一生愛用できるということが、まさにサステナビリティを体現していると思います。私は、高品質でサステナブルでいる事に決して妥協しない企業の一員であることを誇りに思います。
【次世代の女性に向けて】
レッドウィング・シューズの歴史と時代を超えたデザインにスポットライトを当てることでレッドウィング・シューズの価値観を広め、サステナビリティを実践することが私のレッドウィング・ジャパンでの役目だと思っています。しかし私にはそれとは別に、同じくらい重要なミッションがあります。それは、日本の次世代の女性リーダーにインスピレーションを与えたいということです。
リーダーシップを発揮して働く母親として、私は幼い娘に対し家庭を持ちながら情熱を持ってキャリアを積むことが可能だという事を示したいのです。
そういう私にとって、レッドウィングのブーツは頼れる「相棒」的な存在です。その中でも「クララ」は私が一番好きなレッドウィングのブーツです。朝、「クララ」ブーツの靴紐を一つ一つ結ぶとき、私は自分に自信がみなぎるのを感じます。力強さとエレガントさを同時に感じさせてくれます。レッドウィング・シューズが私に与えてくれるのと同じ自信を、より多くの女性に感じてもらいたいと願っています。その為に、日本でも女性向けの商品を紹介する機会を増やしていきたいです。
最終的には、レッドウィング・シューズを日本でより「ボーダレス」なブランドに育てることが私の目標です。サステナビリティ、インクルージョン、そして性別を問わずに着用してもらえる高い品質を誇るブランドです。世界に意味のある変化をもたらす企業の一員として、ユーザーの皆様や、レッドウィング・シューズの社員、レッドウィングに関わる全ての人が誇りに思えるようなブランドをこれからも守り、成長させていく事が私の願いです。